飲食業の行く先をつくる人たち
使う人に寄り添い、
嘘なく伝わるデザインを
新卒で入社した会社では、委託された内容を、言われるがままに作っていました。ユーザーファースト、という言葉はよく聞きますが、現実はなかなか難しいものです。「実際に使う人の気持ちを考えた場合、別の表現の方がいいと思うのですが…」。依頼内容に対してユーザー目線の提案をしても「いや、こちらが伝えたいこととズレるから」と相手にしてもらえない日々。受け手ではなく、作り手が伝えたいことを最優先しなければならない環境の中で、誰のため、何のためにデザインをしているのかが、当時の私はだんだんわからなくなっていきました。しかし、シンクロ・フードに転職して4年。改めて、ユーザーファーストとは?と聞かれたら、”嘘がないこと”だと私は答えることができます。誰もがサイトに訪れた時に、誤解を生まないこと。書いてある内容に偽りはなくても、ユーザーに伝わらなければ嘘になってしまいます。話の順番や見せ方を吟味し、まっすぐに、正直に伝える。シンクロ・フードではこれを徹底して仕事ができていると感じます。うちの会社は、素直で誠実な人が多い。仕事のやり方に、性格が表れているように感じますね。
行き詰まった時に、
立ち戻る場所はいつも同じ。
今でも印象に残っているのは、求人飲食店ドットコムのスマホ版サイトに、新機能を追加した時のエピソード。私は、これはディレクターに相談、あれはエンジニアに確認…とあっちこっちに行きながら、なんとかみんなの「こうしたい!」を実現させていくのに苦戦していました。実装してみては作り直し…何回も修正を重ねるうちに、だんだん内部の「これを見せたい」という要望が積もって、「ユーザーが見たときに伝わる?」みたいなものになってしまっていたのです。この時も、大切にしたのは「誰のために作るのか」ということ。誰に、どんな時に使ってもらいたいのか。最終的にはチーム全員で、ここに立ち戻って修正を繰り返し、やっと完成にこぎつけました。そんな私が、これからも大切にしていきたいことは、変わらずユーザーファーストです。飲食店ドットコムのサイトデザインを見直し、各サービスの認知度を上げたいと思っています。具体的には、今のサイトは特定サービスを利用した際に、他のサービスの存在が見えづらい状態。それもあって、様々なサービスを多岐にわたってご利用いただくお客様は、まだまだ少ないのが現状です。デザインの力で別サイトへの導線を作ることで、複数サービスをかけ合わせた利用をスタンダードにしたい。そして、ひとつひとつの飲食店をサポートできる幅を、うんと広げていきたいです。